歩く旅をめざして


 道東は北海道でも自然豊かな地域として知られています。広大な大地には農作物があふれ、牧草地が地平線の向こうまで広がります。

 訪れる観光客の多くは、グルメツアーをはじめ、車やバスによる短期間で景勝地を周遊する旅行スタイルが主流のようです。

 広い北海道を巡る旅に車やバスという移動手段は言うまでもありませんが、私たちはその利便性やスピードに依存し過ぎていないでしょうか?

 体にやさしく、自然や環境にもやさしい、歩くという行為を通じて北海道を体感してほしい。クルマ優先の社会にあっても、せめて1本、歩くためだけの専用道がほしい。それが私たちの願いです。

 諸外国には歩くためだけの専用道が様々なかたちで存在し、歩く文化も成熟しています。それに比べると、日本はまだ開発途上と言わざるを得ません。

 しかし幸いなことに、比較的なだらかで丘陵地帯の多い北海道は、そんな歩くための道づくりに最適な地域なのかもしれません。


 さわやかな疲労感、これが歩く旅に目覚めた人たちの感想です。

 バックパックの歩く旅もいい。何日も温泉に泊まって歩きまくるのもいい。歩くのが飽きたら牛と戯れてもいい。

 丘の上で満天の星を眺めるのもいい。飛行機を降りたら、その足で歩きだしてもいい。

 健康ウォークでもなく山登りでもない、ぶらぶらおしゃべりをしながら歩く旅の楽しみは、歩き出してみて初めて分かる体験です。 それぞれが、この道を歩いて、新しい歩く旅のスタイルを見つけてください。

 旅としての歩く道が道東地域にできることを願って、私たちは中標津の中心部から北根室の広大な牧場(ランチ)地帯を通り、 摩周湖の外輪山をほぼ半周して弟子屈町のJR美留和駅までの全長71.4kmのロングトレイル(長距離自然歩道)をつくりました。


北根室ランチウェイ 整備